津人教とは

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津人教とは

 私たち津市人権・同和教育研究協議会(津人教)は、「差別の現実から深く学ぶ」ことを大切にし、人権が尊重される津市を目指しています。だれもが、自分らしく幸せに暮らせるように、仲間と共に、部落差別をはじめとするあらゆる差別や、いじめなどの人権侵害を許さない教育や啓発、提言活動に取り組んでいます。

設立までの経緯

 私たちの津市には、同対審答申[*1]が出される以前から差別と闘ってきた歴史があります。先人たちは、中勢地区10市町村の各地において差別の現実と向き合い、人権・同和教育に取り組んできました。それぞれの実態・課題に即した取組が進められ、同研[*2]組織が立ち上げられ、地域ごとに教育実践の深まりや人権ネットワークの広がりがみられるなか、2006年1月1日、10市町村が合併して新「津市」が誕生することとなりました。
「合併にともない、従来の枠組みが大きく変化することによって、各地域で取り組んできた人権・同和教育の足跡がかき消されてしまうのではないか。」「法切れ[*3]後の人権施策の更なる後退になるのではないか。」人権・同和教育を推進してきた多くの人々は、言いしれぬ不安と危機感を感じていました。そして2003年には、翌年の三同教[*4]研究大会中勢地区大会に向けて準備を進めていた津市、久居市、河芸町、芸濃町、美里村、安濃町、香良洲町、一志町、白山町、美杉村の同研担当者によって、同研組織統合に向けての話し合いが始まりました。
 これら歩みの違う10市町村の同研組織を一つに統合し、従来の取組を継承しつつ深化・充実させていくことは容易ではありませんでした。多くの課題や地域間較差が見えてくる中、真摯に協議を重ね、小異を捨てて大同につく姿勢で歩みを進めた結果、2004年11月に10市町村同研会長会議が開催され、2005年3月16日には臨時の同研会長会議において「新市同研設立準備会」の設立が承認されました。同年3月28日には10市町村の同研組織、校長会、教頭会、園長会、教職員組合、市教委や行政が参加した第1回設立準備会が開催され、その後も組織体制や活動内容についての具体的な討議が重ねられました。また、新組織が教職員だけの組織になることのないよう、広報誌も発行しながら、広く市民や連合自治会、津市P連などの各種団体や労働団体、連合津地協や中勢地区労、商工会議所、企業などに対しても丁寧に会員加入の呼びかけをしていきました。このときの広報活動が現在の「津人教だより」発行へとつながっています。こうして2年を越える協議を経て、幾多の苦難を乗り越えて、2006年1月28日、高茶屋市民センターにて津人教設立総会が開催されたのです。

*1 同対審答申…同和対策審議会答申(1965年)、『同和問題は人類普遍の原理である人間の自由と平等に関する問題であり、日本国憲法によって保障された基本的人権にかかわる課題である。(中略)その早急な解決こそ国の責務であり、同時に国民的課題である…。(前文一部)』と宣言された答申。
*2 同研……部落問題をはじめとする、あらゆる差別をなくすために自主的に教育・啓発に取り組んできた同和教育研究協議会の略。
*3 法切れ………同対審答申を受けて施行された同和対策特別措置法等の法の期限が終わり、同和問題解決が一般施策に移行したこと。
*4 三同教………三重県同和教育研究協議会(現在の公益社団法人三重県人権教育研究協議会)

津人教のあゆみ

2005年
3月
第1回 新市同研設立準備会を開催する。(2006年1月まで)
2006年
1月28日
「津市人権・同和教育研究協議会」設立総会を開催する。
4月19日
『津人教たより』第1号を発行する。
5月27日
第1回 津人教総会・記念講演会を開催する。
9月
「人権が尊重される津市条例」に関わる。
11月
教育長との懇談を始める。
2007年
2月17日
人権ネットワーク研修会の実施始まる。
5月
第2回 津人教定期総会・記念講演会を開催する。
・津人教「ロゴマーク」決定、水平線の開始。
・各地域において、人権ネットワークの組織化が始まる。
7月
津市反差別青少年友の会を支援する。
2008年
5月18日
第3回 津人教総会・記念講演会を開催する。
11月18日
第1回 津人教研究大会(白山市民会館)を開催する。
学校教育、社会教育、企業行政より、2分科会を開始する。
※津市内における差別落書き関係者会議に参加。
2009年
5月16日
第4回 津人教総会・記念講演会を開催する。
6月
「人権教育主事の継続」を求める請願活動に取り組む。
7月30日
津市教育委員会との懇談を行う。
(人権教育・啓発に関する独自の人的配置(人権文化クリエーター))
9月5日
第2回 津人教研究大会より、テーマを「学び合おう つながりの中で はじめよう 私たちの一歩から」として、を開催する。
2010年
3月15日
第5回 津人教総会・記念講演会を開催する。
・本部に常任の事務局長がおかれた。
三重県教育委員会事業「持続可能な人権教育の調査研究事業」に取り組む。
・各地域における人権教育啓発の成果と課題を調査する。
9月4日
第3回 津人教研究大会を、初めて3部会制での報告にて開催する。
2011年
1月30日
第5回人権ネットワーク研修会を「市民とつくる人権ネットワークの集い」とし、多くの市民参加とする。
5月21日
第6回 津人教総会・記念講演会を開催する。
7月
各支部への訪問活動が始まる。(現在の本部・支部交流学習会につながる。)
9月22日
三重県教育委員会へ人権条例の提言化に向けての要望活動に取り組む。
2012年
5月19日
第7回 津人教総会・記念講演会を開催する。
・三部会制を四部会制(総務部・組織対策部・教育研究部・啓発推進部)として、実践活動を展開することになった。
11月12日
三重県および三重県教育委員会との懇談を行う。
12月3日
津市人権課および津市教育委員会との懇談を行う。
2013年
5月19日
第8回 津人教総会・記念講演会を開催する。
8月5日
津市教育委員会、津P連、三重県教職員組合との懇談会を開催する。
8月から支部との交流会を始める。(現在の本部・支部交流学習会につながる。)
11月26日
三重県教育委員会 生活課との懇談を行う。
※津市内における差別落書き・学校における差別事象の関係者会議に参加。
2014年
5月17日
第9回 津人教総会・記念講演会を開催する。
12月24日
三重県教育委員会人権課との懇談を行う。
※津市内における差別落書き関係者会議に参加。
2015年
3月7日
市政研修会(市長の市政研修)を行う。
5月16日
第10回 津人教総会・記念講演会を開催する。
9月18日
「ヘイトスピーチ対策について(法整備を含む)」の請願活動に取り組む。
11月5日
市長との懇談会を開始する。
2016年
5月21日
第11回 津人教総会・記念講演会を開催する。
2017年
5月20日
第12回 津人教総会・記念講演会を開催する。
8月6・7日
次世代育成に向けた研修会(年3回)を開催する。
8月21日
市長・津市人権課との懇談を行う。「差別解消三法の具現化について」
※津市内学校現場における差別事象の課題整理会議に参加。
2018年
5月19日
第13回 総会・記念講演会を開催する。
9月4日
第11回津人教研究大会より、テーマを「差別の現実から深く学び、差別を許さない社会をめざそう」とし、実施する。
9月21日
市長・津市人権課・関係各課との懇談を行う。
市長および市当局との懇談が始まる。
2019年
5月18日
第14回 津人教総会・記念講演会を開催する。
・青木弘志会長から、川合陽一郎氏に交代。
・津支部が改編され、16支部となる。
11月30日・12月1日
第71回全同教大会(地元支部として、全同教大会の成功をめざす。)
2020年
5月14日
第15回 津人教総会(書面議決)
9月5日
第13回 津人教研究大会(リモート開催)を開催する。
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